決算レビュー

1.2018年5月期の経営成績の概況

 当連結会計年度(2017年6月1日~2018年5月31日)におけるわが国経済は、企業収益が堅調な中、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費も緩やかに持ち直しており、景気は総じて回復基調が続く状況となりました。

 首都圏の中古マンション市場における成約件数は、公益社団法人東日本不動産流通機構によりますと、当期において前期とほぼ同水準(前期比0.7%減)で推移した一方で、平均成約価格は、2013年1月から2018年5月まで65カ月連続で前年同月を上回りました。

 当社グループでは、主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)において販売件数が、競合の激しい首都圏で前期を下回った(前期比12.6%減の727件)ものの、地方主要都市では市場浸透が進み販売件数が伸びた(同18.7%増の723件)ことにより、全社では前期比0.6%増の1,450件で、当該売上高が前期と同水準(同0.1%減)となりました。そして、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売や戸建、その他不動産の売却が加わり、当期における連結売上高は前期に比べ5.1%増となりました。

 利益面におきましては、連結での売上総利益率が前期に比べ0.7ポイント低下したことに加え、販売費及び一般管理費が4.1%増加したことにより、営業利益が前期に比べ11.2%、経常利益は6.7%それぞれ下回ることとなりました。

 以上によりまして、当連結会計年度における業績は、売上高が435億7百万円(前期比5.1%増)となり、営業利益が15億60百万円(同11.2%減)、経常利益が12億53百万円(同6.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億2百万円(同9.9%減)となりました。

2.2018年5月期のセグメント別業績

[1] 中古マンション再生流通事業 〔リノヴェックスマンション事業〕

 当事業部門において、リノヴェックスマンションの販売件数が1,450件(前期比9件増)、平均販売価格が2,370万円(同0.8%減)となり、物件販売の売上高は343億74百万円(同0.1%減)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は1億85百万円(同2.3%増)、その他収入売上が36百万円(同67.1%減)となりました。
 これらの結果、当事業部門における売上高は345億95百万円(同0.3%減)となり、営業利益は12億59百万円(同1.0%増)となりました。

[2] その他不動産事業

 当事業部門における物件販売の売上高は、不動産小口化商品「アセットシェアリング渋谷青山」「アセットシェアリング北千住駅前(一部)」「アセットシェアリング京町家再生Ⅰ(一部)」の販売により21億27百万円、中古戸建の販売により9億3百万円、一棟物等のその他不動産の販売により38億99百万円をそれぞれ計上し、合計で前期比37.7%増の69億29百万円となりました。また、その他不動産による賃貸収入売上は6億5百万円(前期比1.5%増)、その他収入売上は、同業他社や個人向けのリノベーション内装工事の拡充等により13億76百万円(同29.9%増)となりました。
 これらの結果、当事業部門の売上高は89億11百万円(同33.2%増)となり、また、営業利益は人件費を中心とする販売費及び一般管理費の増加等もあり8億21百万円(同18.0%減)となりました。

3.2018年5月期の見通し

 首都圏におけるマンション市場は、2016年に中古の成約件数が、新築の供給戸数を初めて上回り、続く2017年も傾向は変わらず、大きな転換期を迎えております。今後も、新築マンションは、用地の高騰や建築費の高止まり等を主要因として供給が低水準に止まり、一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として注目され需要が高まることが予想されます。こうした中、リノベーション市場の拡大を睨んだ新規参入や競合が更に激しくなっていくものと考えられます。
 2019年5月期における当社グループの方針といたしましては、主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)において、競合が激しい首都圏エリアを地方主要都市の伸びによりカバーし、営業人員の増強を図りながら仕入件数を伸ばしてまいりたいと考えております。
 また、その他不動産事業におきましては、不動産小口化商品として「アセットシェアリング北千住駅前(第3期)」「アセットシェアリング京都町家再生Ⅰ(第2期)」をはじめとしたアセットシェアリングシリーズの販売を計画しております。アセットシェアリング事業を、当社グループ収益の一つの柱として成長させるため、積極的な商品開発と販路拡大に努めてまいります。
 加えて、リノベーション内装事業においては、買取再販事業に参入した大手不動産会社をはじめとする企業からの内装工事受注が増えており、当社グループの強みであるリノベーションノウハウを活かし収益の拡大を図ってまいります。
 以上の主な取り組みを推進するなかで、2019年5月期の連結業績は、次のとおり予想しております。

(売上高)

 リノヴェックスマンションの販売件数は、前期と同じ1,450件で、売上高は前期比0.3%減の342億69百万円を見込んでおります。加えて、その他不動産事業の物件販売による売上高として、78億72百万円(前期比13.6%増)を計画しており、その内、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズで35億円(同64.5%増)の販売を見込んでおります。また、当該事業のその他収入として、リノベーション内装事業により12億72百万円(同13.8%増)の売上を見込んでおります。これらによりまして、連結での売上高は前期比2.6%増の446億40百万円を想定しております。

(営業利益)

 リノヴェックスマンションの物件販売は、厳選仕入れによる収益性向上により粗利益率は12.4%(前期比1.2ポイント増)を見込んでおります。そして、その他不動産事業における物件販売の収益の増加を計画しており、売上総利益は前期比10.5%増の62億78百万円を予想しております。
 そして、売上の増加に伴う仲介手数料や広告宣伝費等による販売費の増加や、人員増強による人件費の増加等により、販売費及び一般管理費を前期比11.0%増の45億75百万円見込み、その結果、営業利益は前期比9.2%増の17億3百万円を予想しております。

(経常利益)

 営業外収益は前期比49百万円減の5百万円を見込み、また、営業外費用は前期比35百万円増の3億97百万円を見込み、その結果、経常利益は、前期比4.6%増の13億11百万円を予想しております。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別損益の計画はなく、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比9.5%増の8億79百万円を予想しております。