決算レビュー

1.2017年5月期の経営成績の概況

 当期(2016年6月1日~2017年5月31日)におけるわが国経済は、企業収益の回復を受けて生産活動が幅広い業種で増産となり、また、雇用所得環境も改善傾向を示し個人消費も回復しており、総じて緩やかに持ち直している状況となりました。

 首都圏の中古マンション市場における成約件数は、公益社団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によりますと、当事業年度の1年間で前期に比べ4.8%増と堅調に推移いたしました。また、平均成約価格は、平成25年1月から29年5月まで53カ月連続で前年同月を上回って推移いたしました。

 当社グループでは、主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)において、首都圏エリアで市場参入者が増加し競合が激しく仕入環境が厳しいことから、同エリアでの販売件数は前期に比べ9.7%の減少となりました。一方で、地方主要都市(5拠点)においては市場開拓が進展し、同エリアでの販売件数は前期に比べ29.0%増と大きく伸張しました。その結果、全社でのリノヴェックスマンションの販売件数が前期比3.4%増の1,441件、また、平均販売価格が前期比2.0%増の2,388万円となり、同事業における物件販売の売上高は前期比5.5%増となりました。加えて、その他不動産事業においては、不動産小口化商品の第2弾「アセットシェアリング横濱元町」及び同第3弾「アセットシェアリング渋谷青山(第1期)」を販売しました。これらの結果、当連結会計年度におけるグループの売上高は前期に比べ6.2%増となりました。

 利益面におきましては、リノヴェックスマンション販売の利益率低下により、同売上の増加に比べ利益の伸びが少なかったものの、アセットシェアリング事業やその他不動産の売却による収益寄与により、売上総利益は前期比4.2%増となりました。一方で、販売費及び一般管理費において、アセットシェアリング事業の広告宣伝費をはじめとした販売費に加え、地方店を中心とした人員増強による人件費の増加等により、営業利益は、前期と同水準(前期比0.1%減)となりました。また、経常利益は、営業外収益が前期よりも1億7百万円減少したこと等により、前期に比べ8.7%減となりました。

以上によりまして、当連結会計年度における業績は、売上高が414億円(前期比6.2%増)となり、営業利益が17億56百万円(同0.1%減)、経常利益13億43百万円(同8.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億91百万円(同8.9%減)となりました。

2.2017年5月期のセグメント別業績

[1] 中古マンション再生流通事業 〔リノヴェックスマンション事業〕

 当事業部門において、リノヴェックスマンションの販売件数が1,441件(前期比48件増)、平均販売価格が2,388万円(同2.0%増)となり、物件販売の売上高は344億19百万円(同5.5%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は1億80百万円(同2.9%減)、その他収入売上が1億11百万円(同6.3%増)となりました。
 これらの結果、当事業部門における売上高は、347億11百万円(同5.4%増)となり、営業利益は、12億47百万円(同2.3%減)となりました。

[2] その他不動産事業

 当事業部門において、不動産小口化商品「アセットシェアリング横濱元町」及び「アセットシェアリング渋谷青山(第1期)」の売上計上がありました。なお、「アセットシェアリング新横浜」につきましては、当該物件の一棟購入を希望されるお客様に売却し、アセットシェアリングとしての販売を取りやめました。これらにより、当事業における物件販売の売上高は50億32百万円(前期比12.0%増)となり、また、賃貸収入売上は5億96百万円(同27.8%増)、その他収入売上は、同業他社や個人向けのリノベーション内装工事の売上等により10億59百万円(同2.8%減)となりました  
 これらの結果、当事業部門の売上高は66億88百万円(同10.5%増)、営業利益は10億円(同3.5%増)となりました。

3.2018年5月期の見通し

 首都圏におけるマンション市場は、平成28年において、中古マンションの成約件数が、新築マンションの供給戸数を初めて上回ることとなり、大きな転換期を迎えました。今後も、新築マンションは、用地の高騰や建築費の高止まり等を主要因として供給が低水準に止まり、一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として注目され需要が高まることが予想されます。こうした中、リノベーション市場の拡大を睨んだ新規参入や競合が更に激しくなっていくものと考えられます。

 2018年5月期における当社グループの方針といたしましては、主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)において、競合が激しい首都圏エリアでは更に厳選した仕入を行うことで収益性を向上させ、一方で、有望な地方主要都市では販売件数を伸ばし市場浸透を図ってまいります。

 また、その他不動産事業におきましては、不動産小口化商品として「アセットシェアリング渋谷青山(第2期)」をはじめとした「アセットシェアリング」シリーズ3物件の販売を計画しております。アセットシェアリング事業を、早期に当社グループ収益の一つの柱として確立させるため、積極的な商品開発と販路拡大に努めてまいります。
 加えて、リノベーション内装事業においては、買取再販事業に参入した大手不動産会社をはじめとする企業からの内装工事受注を拡げて、収益機会の拡大を図ってまいります。

以上の主な取り組みを推進するなかで、2018年5月期の業績は、次のとおり予想しております。

(売上高)

 リノヴェックスマンションの販売件数は、地方店での仕入拡充により前期比6.1%増の1,529件、売上高は前期比7.4%増の369億77百万円を見込んでおります。加えて、その他不動産事業の物件販売による売上高として、76億75百万円(前期比52.5%増)を計画しており、その内、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズで28億50百万円(同100.0%増)の販売を見込んでおります。また、当該事業のその他収入として、リノベーション内装事業により11億31百万円(同17.7%増)の売上を見込んでおります。これらによりまして、連結での売上高は前期比13.2%増の468億75百万円を想定しております。

(営業利益)

 リノヴェックスマンションの物件販売は、更なる厳選仕入れによる収益向上により粗利益率は12.2%(前期比0.7ポイント増)を見込んでおります。そして、その他不動産事業における物件販売の収益の増加を計画しており、売上総利益は前期比15.4%増の65億99百万円を予想しております。

 そして、売上の増加に伴う仲介手数料や広告宣伝費等による販売費の増加や、人員増強による人件費の増加等により、販売費及び一般管理費を前期比18.6%増の46億95百万円見込み、その結果、営業利益は前期比8.3%増の19億3百万円を予想しております。

(経常利益)

 営業外収益は前期比52百万円減の8百万円を見込み、また、営業外費用は前期比4百万円増の4億79百万円を見込み、その結果、経常利益は、前期比6.7%増の14億32百万円を予想しております。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別損益の計画はなく、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比11.0%増の9億89百万円を予想しております。