中古マンションには、アフターサービス保証がない。「リノベーション」という言葉の概念さえ世の中に認知されていなかった約20年前の話である。中古マンションの流通が増え始め、同時に設備の不具合等も問題になっていた2003年当時。インテリックスは、中古マンションをリノベーションしたうえで「保証」をつけて販売した。「契約成立後の売買トラブルを減少させ、安心して中古マンションを購入してもらいたい」。そんな思いから、業界に先駆けて最長10年のアフターサービス保証を導入。その後、他社も追随する。業界の統一基準ができたことで品質が安定し、信頼性が向上した「リノベーション」は、やがて新たな住まい方の選択肢として社会に浸透していく──。
時は流れ2021年。インテリックスはさらに保証内容を手厚くした『最長20年』のアフターサービス保証を導入する。制度拡充をけん引したインテリックス空間設計の牧内はその背景について語る。「インテリックスは、累計23,000戸を超えるリノベーションを行ってきました。アフターサービス保証はアウトソーシングせず、自社一括窓口で対応しています。『お客様の声』に、直に耳を傾け、その一つひとつを汲み上げて設計や施工にフィードバック。都度、検査項目に反映するなど施工基準をアップデートし続けてきました。その結果、最長20年の保証を実現することが可能になったのです」。──とはいえ、入居後20年間にわたり建物の不具合をサポートし続けるということは、顧客にとって有り難い一方、担当部署における負担が大きい。加えて、新たなアフターサービス保証制度では、既存部分の保証期間も延ばすことが決まっているという。
「新たな基準を設けることには、タッグを組む施工会社や職人の襟を正す役割もあります。これまで以上に品質を担保する責任を互いに共有することでクオリティを高め、より確かなものを届けられるんです」。また、インテリックスでは引渡し後の「1年点検サービス(無償)」を同時にスタート(※)。さらに充実したサポート体制を用意する。
「新築マンションと違い、一つひとつ所在地や間取り、設備仕様が異なるリノベーションマンションでは、無償での『1年点検サービス』の実施は大変ハードルが高いものでした。しかし今回、私たちがそれを行う理由は、お客様に心からの満足を約束するため。そういった活動は一朝一夕に効果を表すものではありませんが、インテリックスから買ったという安心感が、揺るぎないブランドを築いていく。ひいてはリノベーションマンション自体の信頼を向上させる。それが、リーディングカンパニーとして走り続ける私たちの役割だと考えています」。
〈すべての人にリノベーションで豊かな生活を〉をビジョンとして掲げるインテリックス。ただ家を売るだけではない。顧客に寄り添い、その先の暮らしまでをも見守っていく。そんな関係性を深めるものづくりが、次の時代の価値を創造する。
※首都圏より実施。順次エリアを拡大予定