暮らしやすさを最優先。収納計画をしっかり練ってスッキリ空間に
物件概要
家族構成 | 2人暮らし |
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築年数 | 34年 |
間取り | 3LDK→1LDK |
専有面積 | 約56㎡ |
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工事費総額 | 約950万円 |
種類 | 購入してリノベーション |
東京都 S様
通勤に便利なエリアへの引越しをしようと始まったS様ご夫婦のリノベーション。収納や照明、コンセントの配置まで、実に綿密に計画を練ってリノベを進めていった。「暮らしやすさが一番大事」との建築士のアドバイスを受け、憧れていた無垢材の床をあきらめて、代わりに採用したものは……?
「次に引っ越すなら家を買おう!」と決めていたご夫婦。自分たちの暮らしに合わせた間取りに変更したい夫とデザインにもこだわりたい妻は、自然と中古マンション+リノベーションを考える。「きれいめのデザインが好きで、好みに合っていた」とインテリックス空間設計にリノベを依頼することに。
リノベ会社ならではの物件探しに満足
ワンストップサービスを条件にリノベ会社を選んだご夫婦。夫は将来子どもができたら買換えをする可能性もあると考えて、エリアと駅からの距離を重視した物件選びを進めた。
「仲介担当の方が設計もできる方で、内見後には『自分で考えていた間取りもできそう』と分かりました。壁を叩いてみて『ここは抜ける』とか、点検口を開けて配管の状態を見てくれたのはリノベ会社ならでは。素人ではわからないマンションの管理状況なども調べてくれて助かりました」
住環境抜群の角部屋マンションに決めたのは、「条件にピッタリだったし、何より管理員さんがアットホームな雰囲気で安心感があったから」と妻は言う。
「予算の都合でできなかったこと」にも納得
「無垢材の床に大きな土間空間、浴室乾燥機も入れたい……」
やりたいことはたくさんあるが、予算との兼ね合いであきらめた部分もあったという。
「できることできないことをはっきり言ってもらったのは良かったです。建築士の方がいつも言っていたのは、『住みやすい家であることが大事』ということ。特にインナーサッシを入れると住み心地が違いますよと、勧められました」
無垢材の床をあきらめて採用したそうだが、今はその選択をして良かったという。「静かだしエアコンも効きやすくて、とにかく快適」住んでみないと分からないことにアドバイスをもらえたのが良かったそう。
フルフラットのオープンキッチンで片づけ上手に
キッチンスペースの壁を取ってリビングに向いた対面式キッチンに。「広くて開放的なキッチンにしたくて、フルフラットタイプを選びました」周りから丸見えだから、物を置かないことが習慣になったそう。
キッチンの背面にはシックな色のアクセントクロスを選択。上部のオープン棚は妻の希望だ。
「最初は単純に『カッコいいオープン棚がほしい!』と思っていたけど、『自由にできる分、そこに何を置くかで棚の幅や耐荷重が決まってくる』とアドバイスされました」
それからは、しっかり者の夫の助言もあり、棚に置くものや入れる箱のサイズまであらかじめ決めておくようにしたという。
「収納について予めきちんと考えていたおかげで、整理整頓が楽になった」と妻。
見た目もスッキリ。収納に大活躍の造作棚
キッチン脇にあるパイプスペースと柱周りを上手く利用して造作した2面の棚は、リビングで使う様々な物を収納するのに大活躍している。ロボット掃除機などがピッタリと入るように設計され、収納ボックスで細々した物もスッキリと収納。
「上段にモデム、一番下にロボット掃除機を置くことを決め、コンセントの位置もそれに合わせてもらいました」一度スケルトンにして一から設計しなおすリノベーションでは、収納や照明、配線計画を立てるのが大事と夫は言う。
「自分が生活をする時に何がどこにあったら便利か、どんな物をどこに置くのか決めておくといい」とは、これからリノベする人へのアドバイス。
広々リビングはコンクリート現しでリノベ感を演出
「寝室が狭くなってもいいから広いリビングが欲しい」
と、3LDKを最小限の寝室と広々リビングのある1LDKに変更。寝室の引き戸を全て開け放てば、大きなワンルームになる。
リビングの天井をコンクリート現しにしたのは、「リノベっぽさも出したかったから」と夫。共働きで洗濯物は部屋干しが必須なため、アイアンのハンガーパイプを取り付けた。「デザイン的にもカッコいいし、すごく便利なので、つけて正解」とのこと。
大型の荷物をたくさん置ける土間空間
どうしてもつくりたかったのが、大きな玄関土間。
ゴルフが共通の趣味というご夫婦は、「玄関に広い土間があれば部屋を汚さずにゴルフバックを置けて便利」と考えていた。壁側にはたくさんの靴を収納できる可動棚を造作。下部にはスーツケースなど大きな荷物を置いている。
窓側のパイプハンガーは、下地補強までしてもらって後から自分たちでDIYしたもの。雨に濡れたコートなどをかけておくのに便利。
大容量のWICの中に洗濯機
最後まで悩んだのは洗濯機の場所。
洗面室に洗濯機を置くには狭く、バスルーム前のスペースを脱衣所兼洗濯機置き場にして、洗面を廊下に持っていくという提案もあった。結局、もう一つの案だったウォークインクローゼットの中に置くことに。そのため、配管の関係で一部の床が上がった。
ドアは設けなかったが、乾燥機を使うと熱と湿度のこもりが気になるため、土間側の壁の上部を開けて湿気が逃げるように工夫されている。
収納や配線計画を綿密に練って設計されただけに、家じゅうきれいに片付いてスッキリ。
「物の置き場が決まっているので、出したらすぐに片付けるようになりました。後悔ポイントもほとんどありません」とS様。
それもこれも「家は住みやすくあるべき」という建築士の言葉に納得して、事前に暮らし方をイメージしたおかげだ。