ずっと暮らす家だから、憧れと暮らしやすさに将来の予定もしっかりと盛り込んで。
物件概要
家族構成 | 1人暮らし |
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築年数 | 21年 |
間取り | 2LDK→1LDK+S |
専有面積 | 約54㎡ |
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工事費総額 | 約950万円 |
種類 | 購入してリノベーション |
東京都大田区 H様
「何十年も暮らす家なら好きなようにしたい。いつかは中古マンションを購入してリノベーションをしよう」と思い、気になる事例を以前から集めていたH様。
物件購入の契約前にインテリックス空間設計を訪れ、具体的にプランを練り始めてしまったとか。
「まだ購入できていないのに、この家で何ができるかを具体的に教えてくれました。私がどうしたいのかを丁寧に聞いてくれるので、安心してお任せできました」と振り返る。
憧れだったモールテックスのキッチン
無機質でシンプルなインテリアがお好みのH様。いろいろと見てきた事例の中でも、インテリックス空間設計が手掛けたモールテックスのキッチン事例が、一番お気に入りだったとか。
「モールテックスと言ってもニュアンスは様々。事例で見たような、よりシャープな印象のものが好みでした。それからシンクもスッキリとした四角いステンレスに。コストは少々かかりましたが、かっこいい上にお手入れも楽なので気に入っています」
色の統一感が生み出す落ち着き
「リノベーションをするなら壁は白に。フローリングは、埃や髪の毛が目立たないよう、濃くも薄くもない中間くらいの色にしようと決めていました」
家具はどれも、将来行うリノベーションを想定した上で選んできたそう。そのためフローリングの色みと見事に馴染み、まとまりを感じさせる。
今回新たに購入したのはキッチンカウンター下のキャビネットだけ。隙間なく収まるようにスペースを作り、棚板の色も合わせた。
「驚くほどピッタリと収まるように作ってもらいました」という棚は、まるでキャビネットともども造作したように見える美しさだ。
目立たないところに、機能や遊び心を潜ませて
長い間リノベーションのプランをイメージしてきたH様だけあって、
「掃除機をしまう収納には、充電用のコンセントを設けました。洗面所のタイルは、汚れが目立たないよう目地をグレーに」と、細部の使い勝手にも気が配られている。
「機能面ばかりを気にしていたようで、建築士さんに、トイレのライトで少し遊んでみてはいかがですか?と、この真鍮のライトを勧められました。とても気に入ったので、ペーパーホルダーやタオルハンガーもライトに合わせて選びました」
じっくりと見ることはなかなかない場所だが、センスが光り、ちょっとしたアクセントになっている。
将来は桐箪笥も収まるウォークスルークローゼット
収納を一カ所にまとめて、これ以上家具を増やしたくないと思っていたH様、念願のウォークスルークローゼット。服はもちろん、本棚もすっぽりと収まり、部屋をよりスッキリと見せるのに一役買っている。
「実家にたくさんある着物が、いつか我が家にやってくる予定です。それに備えて桐箪笥が入るスペースも用意しました」
10年後、20年後の生活まで見越したH様の計画性には、終始感心させられた。
現在だけでなく、何十年先の暮らしも考えた工夫
先を見越した工夫が、リビングダイニングにも実は密かに施されている。
「将来、個室を増やしたくなるかもしれません。その時、リビングとダイニングの間に壁を作って部屋を増やせるように、照明のスイッチとTVのアンテナは2カ所に取りつけました」
例えば20年後、仮住まいが必要になるようなフルリノベーションをするエネルギーは、もうないと思うからと話すH様。最大限の住み心地の良さを、いま現在はもちろん将来的にも、最小限の労力で得られるよう、すでに考えられている。
リノベーションのすべてをまとめたスクラップブック
H様が取り出した1冊のスクラップブック。なんとそこには、今回のリノベーションのすべてが記録されていた。
気になるインテリアの写真、ショールームやカタログで見て悩んでいる扉やタイルなどの切り抜き、決定した設備、さらには「イメージが違う」「これはNG」と感じたインテリアの写真も、時系列で丁寧にスクラップされている。
「好みがスムーズに伝わりやすい上に、何が決定し、今はどれで悩んでいるかなど進捗もとてもわかりやすかったので、スクラップブックを作るのはオススメです。それに設備のカタログを何年も取っておくのは大変ですが、1冊にまとめておけば故障した時にメーカーや型番などが探しやすく便利だと思います」
ここでもH様の、将来のことまで見つめる視点にハッとさせられた。