1990年代から「リノベーションマンション」を世の中に普及
築年数を経過した中古住宅がそのまま流通されていた1990年代。
当時は、住んだ後に起きた不具合は買った人の自己責任でした。それでも買主の中には仲介会社を通して、元の所有者にクレームを言い、その交渉が長引くなど、買主も売主も、仲介会社も不安とストレスを抱える取引でした。
安かろう・悪かろう、と流通されていた中古住宅に、インテリックスはいち早く「価値」を見出しました。
自社のリスクで中古マンションを購入し、高品質なリノベーションを施し、リノベーションマンションをつくってきました。
業界に先駆けて「中古住宅に保証」を取り入れる
新築住宅の保証が常識だった日本では、中古住宅に保証がないことが購入に不安を抱く大きな要因でした。
きちんとリノベーションしているのだから、自信を持って保証し、購入者の不安を払拭しよう・・・。
インテリックスは、業界に先駆けて、最長10年のアフターサービス保証をはじめました。
社内の一括窓口でアフターサービス対応する保証付きのリノベーションマンションは買主の安心はもとより、売主や仲介会社のストレスも大きく減らすことができました。
そして2021年よりアフターサービス保証期間を最長20年に延長し、お客様に一層の安心を提供し続けています。
「リノベーションマンション流通」のビジネスモデルを構築
また、創立当時の住宅市場は、新築中心。
中古住宅は住宅ローンの借入額や金利が新築より不利だったり、住宅設備や資材はリノベーションに適したものがないので特注品になり、コスト高になるケースもありました。
そこでインテリックスは、金融機関や住宅設備メーカーなどと一社一社丁寧に交渉し、中古住宅のこと、将来のマーケットのこと、なぜリノベーションなのかを説明し、リノベーションの事業環境をつくってきました。
それは施工現場も同様で、上下階、隣に居住者がいる限られた空間のマンション内での施工は、何もないところに建てる新築工事とは違います。パートナーである職人や工務店と共同でマニュアルを作成して、均一な施工技術の向上を図ることで、インテリックス独自の施工体制を構築。それによって、高品質で安心なリノベーション住宅の提供を可能としました。
2015年には経済産業省から「先進的なリフォーム事業者」に選定されました。
「リノベーションの業界団体の立ち上げ」に参画
2000年代に入り、リノベーションが世に浸透してくる一方、壁紙の張替えだけでも「リノベ」というように言葉が乱用され、きちんとした「リノベーションの基準」はありませんでした。
インテリックスでは、業界の有志の方々と一緒にリノベーションの品質基準を定め、優良なリノベーション住宅を普及することで、中古住宅の流通活性化を行うことを目的に2009年、業界団体「リノベーション住宅推進協議会(現在:リノベーション協議会)」を立ち上げました。
現在も当社会長の山本が理事長を務め、リノベーションの普及・啓蒙に努めています。
発足時には、100社ほどだった会員も今では1000社に迫る勢いです。
ライバルでもあり、仲間である会員の方々と団結し、今までも、そしてこれからも日本のすまいを、くらしを変えて続けていきます。
上場企業としての責任
2005年4月、インテリックスは株式を上場しました。
2007年5月より、東京証券取引所に上場しています。
しかし、株式上場が目的ではありません。
全国にはリノベーションが必要な築30年以上のマンションは2050年に675万戸を超えることが見込まれます。
一方で、日本では2050年カーボンニュートラルの実現に向けてCO2排出量全体の約3分の1を占める住宅・建築物について、エネルギー消費・CO2排出のさらなる削減が求められています。
インテリックスは、スクラップ&ビルドの新築より、圧倒的にCO2排出量が抑えられるリノベーション住宅の供給を促進してまいります。加えて、 暮らしのCO2排出量も抑制する省エネリノベーション「エコキューブ」を積極展開しています。
上場企業としての責任を果たすべく、環境・社会問題にも率先して取り組んでいます。
「不動産ソリューション事業」にビジネス領域を拡大
不動産ソリューションとは、不動産課題を解決し、利益を最大化することを目的としたサービス提供です。
リノベーションを軸に事業を展開してきた当社グループは、業界トップのリノベーション実績を積み上げる中で、物件の目利き力など、他社にはない強みを培ってきました。
例えば、2011年には新築分譲マンション「リシャール」シリーズが誕生。
2017年に築30年の共同住宅をリノベーションし、福岡市初のホテル&レジデンスとして「montan HAKATA」を開業しました。旅行者と居住者と地域住民との交流スペースを提供してニューツーリズムを実現しています。
2020年には東京鶯谷に地域をリノベーションするホテル「LANDABOUT」を開業しました。このホテルは同年にGOODデザイン賞を受賞しています。
物件の目利き力で、その立地や環境に最適な商品やサービスを創出しています。
そして、この強みを活かし、アセットシェアリング事業やリースバック事業分野にもビジネス領域を拡大しています。
環境・社会課題に取り組むイノベーション企業として
インテリックスのVISIONは「すべての人にリノベーションで豊かな生活を」です。
インテリックスの技術・知識を、自社だけでなく業界全体に幅広く活用いただくことが「すべての人の豊かな生活」への近道。さまざまなプラットフォームをつくり業界を先導し、市場の活性化に努めています。
一つは内装事業。マンションに特化した豊富なノウハウを詰め込んで、2015年「青山リノベーションスタジオ」をオープンしました。個人邸はもとより、同業他社のリノベーション設計施工に加えて保証も行う内装事業を展開し、業界の裏方として市場を支えています。
また、2019年設立のグループ会社「FLIE」では、不動産仲介会社の業務効率化を図るDX支援ツールや住まい探しの内見をスマホで予約できるシステムを開発。そして不動産ポータルサイトの運営を行い、不動産流通のさらなる活性化に寄与しています。
2024年4月、新築の建築物の省エネ住宅性能表示制度がスタートします。中古住宅は国の制度の対応がまだ不十分ですが、リノベーションによる省エネ化への対応が必要不可欠になってきます。
そこで2021年、業界を先導すべく、省エネリノベーション「エコキューブ」を発表し、普及拡大を促進しています。
環境・社会課題に取り組み、不動産・リノベーションのイノベーション企業として、変革と進化を続け、「すべての人にリノベーションで豊かな生活を」の実現を目指してまいります。