カフェ作りで得たノウハウが随所に光る、自分の時間も家族の時間も楽しい住まい。
物件概要
家族構成 | ファミリー |
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築年数 | 34年 |
間取り | 2LDK→2LDK+S |
専有面積 | 約68㎡ |
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工事費総額 | 約1440万円 |
種類 | 自宅リノベーション |
東京都杉並区 S様
15年ほど暮らしている家をリノベーションされたS様。15年の間に結婚し、お子様が生まれ、4人暮らしでは少々手狭と感じてはいたものの、この決められたスペースでも工夫できるのではないかとインテリックス空間設計を訪れた。
リノベーションは初めてではあるものの、カフェを経営する旦那様はお店を作った経験が豊富。今回はその経験が発揮されたリノベーションとなった。
家族全員で一緒に立てるキッチン
カフェを経営するだけあって、コンロの下にはオーブンを入れ、ステンレスの天板は傷が目立たないものを選ぶなど、キッチンへのこだわりはさすが。
「油で部屋が汚れるのがイヤなので、コンロは壁に向かって設置しました。その代わり、下ごしらえや洗い物は家族と会話しながらできる対面式に。ダイニング側からも作業ができるので、家族4人でキッチンに立ち、一緒にケーキを作ることもあるんですよ」
コンパクトに見えるキッチンだが、90cmの通路を確保しているので、ご夫婦が背中合わせで作業することもできる。これも店作りの中で得たノウハウだとか。
絆と気配りが感じられるリビングと子供部屋
子供部屋には大きな室内窓があり、日差しや風が玄関まで届く。
「室内窓は、立てば視線が合うけれど座るとプライバシーが保たれる高さを計算しました。これも飲食店で用いられる気配りです」
お子様たちは「自分たちの居場所」を確保できて、お友達をよく招くようになったとか。お子様たちの様子を窓からそっと眺められるのも安心だ。
そして注目は板張りのリビングの天井。
「自分たちで作ったという証を残したくて、家族4人で板を塗り仕上げたんです」という力作。
木の風合いも相まって、温もりが感じられる空間作りに一役買っている。
収納の奥には旦那様の隠れ家が
ご家族全員の衣服が収まったウォークスルークローゼットを抜けると、そこは旦那様の城。多趣味な旦那様は、CDや書籍、カメラに囲まれたこの空間で自分時間を満喫しているとか。
「どんなに狭くてもいいから自分の部屋が欲しかったんです」と話す旦那様。
壁面の収納はあらかじめ何を収めるのか考えてサイズを決めたほか、無駄だと感じていたベッドの上にも棚を設けるなど、空間が無駄なく活用されている。
「クローゼットの洋服が外の音を吸収するようで、子供たちがリビングで遊んでいてもこの部屋はすごく静かなんですよ」と、思わぬ効果にも笑顔がこぼれた。
空間の無駄を省くと、家事の手間も省ける結果に
仕事柄、動線やスペースの使い方に気を配っているS様。
もともと4人暮らしには少々手狭と感じていたこともあり、動きと空間の無駄をなくすことにかなり注力した。
「キッチンの吊り棚は高く作ることが多いと思いますが、海外のキッチンを真似て低く大きくしました。食器棚が不要にできましたし、小柄な妻でも使いやすくて便利です」と旦那様。
さらに、収納と動線への気配りは家事の軽減にもつながった。
「家族の服すべてを1カ所に集めたので、洗濯物をしまうのがとても楽ですし、衣替えもスムーズです」と奥様も微笑んだ。
ライフスタイルを見直せば最適な間取りがわかる
空間を最大限に活用して動線をスムーズにすることを、徹底的に考え抜いたS様。
「決められた広さの中でやりくりをするリノベーションは、自分たちのライフスタイルを見直すきっかけになりました。何が大切で、何が妥協できるのか、その強弱をつけると最適な間取りが自然と見えてくると思います」
また、インテリックス空間設計との打ち合わせはとても楽しかったそうで、
「あのチームにもう会えないと思うと、終わるのが淋しかった」とか。
楽しさのあまり打ち合わせが長くなってしまうこともあったそうで、「おやつ休憩が欲しかったな」と笑いながら振り返った。