個室に思い思いのテーマを設けた、遊び心があふれる自宅リノベーション。
物件概要
家族構成 | ファミリー |
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築年数 | 27年 |
間取り | 4LDK→3LDK |
専有面積 | 約89㎡ |
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工事費総額 | 約1370万円 |
種類 | 自宅リノベーション |
埼玉県川口市 A様
「眺望を気に入って購入し、10年ほど暮らしましたが、ここで一生過ごしてもいいなと思えたので、気力と体力が十分あるうちに住みやすい家にリノベーションしようと思いました」
家族それぞれの個室や十分な収納、動線がスッキリとした水回りなど、希望を踏まえた最初の図面を見て、インテリックス空間設計に決めたという。
「感覚が私たちと合っていると感じました。今後の修正も細かいことを言う必要はないかな、これなら息が合った感じで希望通りに仕上げられる…と、確信できました」
家の印象を決める要素にこだわって
奥様とお嬢様が楽しまれるピアノや、旦那様がお気に入りのダイニングテーブルが置かれた広いリビングダイニング。
「いつか夫が料理をしたらいいなと思って高さ90cmにしてみました」と奥様が笑うアイランドキッチンにはハイチェアが置かれ、夜景を楽しみながらお酒を楽しまれることもあるとか。
キッチンの壁はクロスを検討していたが、終盤で柔らかな色みと艶が美しいタイルに変更したそう。
「一番目に入るので、ここをタイルにするかクロスにするかで家の格が変わると思い、ここは予算を超えてもタイルにするべきだと思いました」と旦那様。
キッチンの棚やドアノブなど、すべての取っ手を真鍮にしたのも旦那様のこだわり。
「最初はシンプルに黒の予定でしたが、より柔らかな雰囲気の真鍮にしました。家全体の印象に関わるので、この2点は予算を超えても諦めたくなかったポイントです」
渋滞していた洗面スペースは独立させて解消
キッチンの隣には洗面室、そしてその奥には浴室、トイレと続く。水回りが直線で並び、床のフロアタイルが統一されているので非常に洗練されている。
「以前は朝の準備のタイミングで洗面室が渋滞していたので、なんとか解消したいと思っていました。そして、メイクを同時にできるようにメイクスペースを作りました」
女優ミラーが置かれたまるで楽屋のようなメイクスペースは、お嬢様のお気に入り。
「ゆったり準備できるようになって、すごく使いやすいんですよ」とニコニコ顔だ。
ドライヤーやシェーバー、電動歯ブラシなど。洗面室には電源が必要なものが多いので、コードを整理するためにカウンター下の棚にコンセントを設置して、カウンターに配線孔を付けた。
今まで使うたびにコードを巻いて片付けていたというドライヤーは、出し入れがしやすくなったことで全員が自然と元の場所に戻すようになり、奥様のストレスもひとつ解消されたとか。
北欧の屋根裏をテーマにしたくつろぎ空間
リビングにある室内窓の向こうは奥様の部屋。
温もりを感じさせる家具や小物が配置され、全体に北欧の雰囲気を醸し出している。
「梁があって狭いスペースなので、圧迫感が出ないようにクロスは明るくほんわかした色にしました」
さらに抜け感を出すために室内窓を付けたら、全体に屋根裏部屋のような雰囲気に。
「この屋根裏のような感じが落ち着くようで、気が付くと娘が私の部屋でくつろいでいるんですよ」と微笑む。
NYで暮らす女の子の気分になれる部屋
オードリー・ヘプバーンの写真が飾られたお嬢様の部屋のテーマは「NYに住む女の子の部屋」。花と鳥が華やかなクロスが、クローゼットの中にまで大胆に使われている。
「色が可愛くて気に入ったので、このクロスをたくさん使って、家具とフローリングを白くしました。ただ、特に鳥が好きというわけではないので、慣れるまでちょっと時間が掛かりました」と笑う。
アクセントウォールと天井には、ほんのりとラメが入った白いクロスを使った。
「いつかプロジェクターで映画を見たいので、スクリーンとして使えるように一面だけ白くしました」
ノッティングヒルの街並みをイメージ
読書が趣味で、自室で本を読んでいることが多いという旦那様。
4.6畳と決して広くないお部屋だが、本棚の一番下まできちんと使えるように収納扉を引き戸にして、ベッドの位置と最低限のゆとりを調整してもらったとか。おかげでどれも快適に機能している。
上品なパープルのクロスは、ロンドンのノッティングヒルをイメージしたそう。
「旅行した時に撮影したノッティングヒルの写真を見ながら、どの色にしようか考えました。通りに並ぶ建物の外壁がどれもカラフルで、すごくキレイな街なんですよ」と、美しい街並みの写真を見せてくれた。
やりたいと思ったら、まずは思い切ってやってみる
「こんなに大胆に変えられるとは思いませんでした。別の家に引っ越してきたみたいで、もう前の家を思い出せません」と笑う旦那様。
「こんなことはできないだろうと自分で判断せずに、やりたいことを全部伝えてから予算に合わせて検討していったのが良かったと思います。
間取りなど、気軽に変えられないところは慎重に考えました。逆に、クロスのようにいつでも変えられるところは思い切って遊びました。一度は思い切ってやってみてもいいと思って」と奥様。
インナーサッシは予算の都合で個室だけにしたが、「将来付けることもできますから」と微笑む。
そして「自分の好きなように作れたので、すごく楽しかったです」と、笑顔のお嬢様。
広々としたリビングには、常に家族の楽しい笑い声が響いていた。