リタイア後の快適な暮らしを目指して。開放的なキッチンと趣味を楽しむスペースを実現。
物件概要
家族構成 | ファミリー |
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築年数 | 10年 |
間取り | 3LDK→2LDK+S |
専有面積 | 約78㎡ |
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工事費総額 | 約1500万円 |
種類 | 購入してリノベーション |
神奈川県平塚市 S様
約20年暮らした都心のマンションの水回りに不具合が出始め、設備交換を検討したところ、それなりにコストがかかることが分かり、リタイア後の暮らしも見据えて海に近い場所への住み替えを考え始めた。
「いつか海のそばに住みたいと二人で話していたんです。この物件は南向きで、晴れていれば水平線まで見えます。そして景観条例で今後目の前に高い建物ができることもないと聞き、購入を決断しました。
リノベーションは3社に連絡しましたが、インテリックス空間設計は打ち合わせの対応やメールでのやり取りが丁寧で楽しみながらできました」
オールステンレスのキッチンは開放感も抜群
料理が好きな奥様が希望したのは、手入れがしやすいオールステンレスのキッチン。
「工業的なクールなデザインが好きで、業務用の厨房をイメージしていたんです。収納力も重視し、キッチンのキャビネット収納を前面にも付けました。ここには、母の形見やお客様用のティーカップなど、大切な食器をしまっています。
奥行きがあって存在感のあるキッチンはすっきり収納できてお気に入りです」
以前のお住まいはクローズドキッチンで、孤立してしまうのが嫌だったとか。
今回はキッチンを90度回転させてリビング側に向けた対面式。配管の都合で床は一段高くなったが、開放感は抜群だという。
「向きを変えたことで段差ができましたが、ステージに立っているみたいで楽しいですよ。テレビを見たり、家族と会話をしたりしながら作業でき、外の景色も見えて気分が最高ですね」と本当に楽し気にいう。
タイル使いやメリハリある照明でセンスアップ
キッチンの壁タイルは落ち着いた印象のブルーグレー。
「ショールームのサンプルは数枚だけなので決めかねていたのですが、実際にキッチンに使った事例を見て“やはりこの色だ”と確信できました。デニムのようなブルーが気に入っています」
リビングに飾られた観葉植物や木目の家具といった自然素材と、ステンレスキッチンを見事に調和させ、くつろげる空間に仕上がっていた。
心地良い空間を演出する名脇役は、奥様がセレクトした照明たち。サイズや形はさまざまだが、絶妙に調和している。
「ダイニングテーブルの3つの照明はひとつずつリモコンでオンオフできるように設定しました。いろいろな雰囲気が作れるので、お酒を飲むときもいい感じになるんですよ」とお二人はバーカウンターにもなるキッチンの対面に座って見せてくれた。
自由度の高い小上がりのある空間
リビングの扉をガラスが大きな引き戸にしたのにはこだわりが。
「ベランダからの見晴らしのよさが気に入っているので、玄関を入ってまっすぐ、その先に広がる景色を見たくてガラスの扉を選びました。帰ってくるのが楽しみなぐらい気持ちいいんです」
一角にしつらえた小上がりは「和の空間に憧れていて、畳で横になってくつろぎたかった」という旦那様のリクエスト。
「ここでお茶を飲みながら景色を眺めたり、独立した息子が帰ってくると寝室代わりに使ったりいろいろな用途で使えて便利です」と奥様。
小上がりの中は寝具や冬物衣類などをしまえるのも大きなメリットのようだ。
趣味を思う存分楽しめる書斎
書斎の棚には、旦那様が長年かけて集めた数千枚ものCDやDVD、レコードのコレクションが並んでいる。小上がりと、その奥の書斎の間には室内窓を設けた。
「仕事ではたまにWeb会議に使うくらいで、趣味部屋ですね。室内窓があるおかげで、閉塞感がなく過ごしやすいです」
コンパクトな書斎にエアコンを設置したのは大正解だったとか。
「休日は一日籠っていることもあるんです。ジャケットを眺めながらレコードを聴いたり映画を見たりと至福のひとときですね。ただパソコン、DVDプレイヤー、オーディオと電化製品だらけなので、室内温度がすぐ上がってしまいます。
ダクトを通してエアコンを設置してもらったので、快適に自分の世界に没頭することができます」
気分の上がるオープンクローゼット
寝室には、扉のないウォークインクローゼットを設けた。
「最初は引き戸を付けるつもりでしたが、“扉はなくてもいいですよ”と提案されました。扉がないほうが湿気も籠らなさそうだし、付けるのはやめました」という奥様。
旦那様のシャツがたくさんかけられるよう、ハンガーラックは上下2段に。以前から持っていた引き出し収納もピッタリ入っている。
「アメリカ映画の影響で、昔からウォークインクローゼットにも憧れていて…。ズラッと並んだハンガーから服を選び出すだけで、気分がいいですね」とうれしそうだ。
旦那様はスニーカーも好きで、玄関にしつらえた収納力のあるシューズクロークには箱に入ったスニーカーなどがきれいに並べられている。
対面で話すことに意味があった
リノベーションのご希望が「開放的で手入れのしやすいキッチン」「収納力あるクローゼットとシューズクローク」「使いやすい書斎と小上がり」と明確だったご夫妻。
そのため、最初から実現に向けて、一つひとつ着々と進めることができたという。
「常に“こうしたらいいのでは”という提案をくださり、希望しているものがダメでもすぐに代案を出してくれたので、思い描いていたことが叶えられました」と奥様。
「オンラインではなく、やはり会って話すことに意味があったと思います。
“スイッチの位置はどこにしますか?”“オープン棚の高さは?”と、一つひとつ生活をイメージしながら確認できました。細かいことも確認するんだと思いましたが、暮らしてみると大切なことだったと感じています」と旦那様。
そのような丁寧な対応が満足感につながったようだ。
インテリア好きの奥様と自分のこだわりをしっかり持った旦那様。“好きなものを並べているだけ”というが、全体的に統一感があり、二人のセンスが光る素敵な空間になった。