日本とアメリカの良さが美しく融合した、国際結婚ならではのバランスが見事な住まい。
物件概要
家族構成 | ファミリー |
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築年数 | 20年 |
間取り | 4LDK→2LDK |
専有面積 | 約86㎡ |
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工事費総額 | 約2060万円 |
種類 | 購入してリノベーション |
東京都町田市 I様
戸建てに家族3人でお住まいだったI様。これから年齢を重ねるにあたって階段のない暮らしを求め、マンションを購入することに。
旦那様がアメリカ人なこともあり、天井が高く広々としたリビングを望まれたそう。そして奥様もまた、アメリカをはじめとした海外のリノベーション番組や事例写真を見るのが好きだったとか。
「生まれ育った文化は違っても趣味がとても似ているので、意見が食い違うことはなくスムーズに進められました」と微笑むお二人。
旦那様は「打ち合わせの際、通訳してくれる方がいたのがとても嬉しかったです」と振り返った。
受け継いだ家具をキャットタワーに
古道具屋さんを巡ることがよくあるというご夫婦は、インテリアに自然素材や和のテイストを取り入れたスタイルがお好み。趣深い和の家具や食器には奥様がお母様から受け継いだものが多く、ウォールナットのフローリングとよく合っている。
そしてリビングには、愛猫のためにキャットタワーを作りたかったというI様。
「母からもらった愛用のシェルフを新居に持っていきたいと話したら、次の打ち合わせの時に、シェルフをバラしてキャットタワーにしませんかと提案されました。
母の写真を飾る棚としても使えるので、すぐに気に入りました」
なお、天井近くの棚板はグリーンを置いたりできる飾り棚の予定だったが、愛猫がキャットタワーからここに上ってくつろぐようになったので、今ではすっかりキャットウォークとなっている。
アメリカの家を参考にしたからこその雰囲気が魅力
存在感のある大きなアイランドキッチンは、絶対に叶えたかったもののひとつ。二人で並んで立つこともできる上に、収納力は抜群。さらに、キッチンの奥にはパントリーもあるので、キッチン周りの収納は十分すぎるほどという。
「アメリカの家を見ていると必ずと言っていいほどパントリーがあって、ずっと憧れていました。食器や食材を収納してもスペースがたっぷりあるので、インテリアに合わない物もパントリーに収納して、使う時だけ出しています」と奥様。
また、寝室にもアメリカのリノベーション事例で見たアイディアを盛り込んでいる。
「ベッドサイドの棚はスマホの充電ができるのはもちろん、サイドテーブルとしても使えます。本や飲み物も置けて、とても便利です」
日本の事例だけでは得られないセンスが、I様ならではの雰囲気を生み出している。
室内窓と鏡の効果で部屋を明るく
寝室とリビングの間にあるお嬢様の個室には窓がない。そのため、換気と明かり取りとして寝室側とリビング側の双方に室内窓を付けた。
「光が入るのは南にあるリビングの大きな窓だけです。そこからの明かりを取り込めるように室内窓を設けました。娘の部屋はもっと大きな室内窓を考えましたが却下されてしまったので、リビングから室内が見えない高さになりました」
2つの個室のドアにガラスを使っているのも明かりを取り込むため。さらに、玄関に置いた大きな鏡も明るさの確保に大きな役割を果たしている。
「リビングドアがないので、窓からの光がこの鏡に反射します。おかげで個室も廊下も明るく感じられて気に入っています」
そう話すように、お嬢様の個室には室内窓や扉のガラスから穏やかな光が届き、居心地が良さそうだ。
ライフスタイルに沿った快適な浴室と洗面室
「バスタブはまったく使わないのでスペースがもったいなし、あれば掃除をしなきゃならないし…。そこで、この機会にシャワールームだけにしました」と奥様。
旦那様も、シャワールームとしては大きいサイズなので洗い場が広くて動きやすいと笑顔を見せる。
「夫が寒がりなので、建築士さんが暖房を兼ねて、脱衣をする洗面スペースにタオルウォーマーを勧めてくれました。これも海外のリノベーション番組で見ていて、以前から気になっていたものでした」と奥様。
洗面台は、マットブラックの水栓とサブウェイタイルが目を引く。
「リノベーションをするにあたってたくさんの事例を見る中で、この洗面台の事例に惚れたのでデザインをそのまま採用しました。
娘が洗顔の際に周囲に水を飛ばしがちなので、洗面ボウルは大きくしました。大きくても水栓をシャワー付きにしたので、掃除は簡単なんですよ」とニッコリ。
大切なのは「好み」を固めることと「本物」を見ること
落ち着いた間接照明や、絵画を飾るニッチなど。建築士が好みをきちんと理解してくれたから、的確な提案をしてもらえたとI様。
「やっぱりリノベーションは担当してくれる方たちの人柄が大事ですね。プランナーさんも、建築士さんの提案に沿った事例をすぐに用意するなど、いつもわかりやすさを大切にしてくれました。
プロフェッショナルなみなさんがチームとなって、私たちの希望を実現してくれました」と振り返る。
海外の家の良さと日本の工芸品の美しさが融合した住まいを見事に作り上げたI様は、
「打ち合わせが始まると決めることが多いので、リノベーションを依頼する前にできるだけたくさんの事例を見て、自分の好みを固めておくのが大切だと思います」と話す。
また、ソファやテーブルなど家具をかなり買い替えたそうだが、
「家具や設備はショールームや店舗があるなら実物を見たほうがいいですね。色や質感はもちろん、丈夫さなども実際に確認するのが一番です。実はネットだけで判断して買った棚がちょっと不安定だったんですよね」と笑う。
今のお二人の楽しみは、ロッキングチェアに座ってキッチンや景色を眺めること。このロッキングチェアもまた、お母様から受け継いだ50年もの。引越しの際に処分も検討したそうだが、その頑丈さと質感の良さは今や新居の主役となっている。