収納する物と場所を徹底研究!綿密な計算のもと、数cmの妥協もないリノベーション。
物件概要
家族構成 | 2人暮らし |
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築年数 | 23年 |
間取り | 3LDK→2LDK+S |
専有面積 | 約67㎡ |
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工事費総額 | 約1720万円 |
種類 | 購入してリノベーション |
神奈川県 F様
子育て中は都内の4LDKで暮らしていたF様。お子様が独立したので今後の夫婦二人暮らしを考え、利便性の高い街へ住み替えを決めた。
「数年前からリノベーションに興味があり、事例をいろいろとチェックしていましたし、ちきりんさんの本や『「中古マンション×最小寸法」でかなえる 最高のリノベーション』も読んでいました。細かく測って考えるというのが私たちの価値観に合うと思い、インテリックス空間設計のことはずっと気になっていました」
50代で気力も体力もあるうちに生活を仕切り直したいと、ワンストップリノベーションで中古マンション探しから始めたいとご相談に訪れたそう。
今までは駅に行くにはバスを利用していたが、これからの暮らしを考えて、徒歩圏内に駅がある便利な立地と眺望を重視して物件探しからスタートした。
間取りやサイズ感を先に考えて、スムーズに
「リノベーションのことは数年前から調べていましたから、余計な手間なくスムーズに進めたいと思いました」という奥様。
建築士と顔を合わせる前にご自身で考えた間取りを描き、家具や家電のサイズをまとめておいたとか。
「初めて建築士さんとお会いしたときには、私が描いた間取りがもうプロの図面になっていました。希望通りになったことも多いですが、プロの視点で判断して、より使いやすくなる提案もしてくれました。こうあるべきと押し付けられることはなく、こちらの希望や細かいこだわりを受け止めてくれて…。その押し引きの加減が私にピッタリでした」と奥様。
旦那様は、「家は暮らしてみないとわからないこともありますよね。だから引き渡して終わりではなく、アフターケアが充実していたこともインテリックス空間設計に決めた理由のひとつです」と振り返る。
使う場所の近くに収納したら出し入れラクラク
普段は引き戸を開け放ち、広く使っているリビングダイニング。窓際にはロールスクリーンがあり、お子様が帰省したときにはスクリーンを下ろして客間として使う。
布団は客間となるリビングで使うので、布団用の収納はリビングに置いた。
「布団のように大きな物は、離れたところに収納すると足腰が弱った時に出し入れが大変ですから」と奥様。
布団収納の棚には湿気を防ぐためにスノコを使い、マットレスを立てて収納するのにちょうどいい高さに棚板を配している。
布団収納の横にあるパントリーは、サブ冷蔵庫と脚立が収まるスペースを計算して棚の幅を決定。サブ冷蔵庫は、リノベ直前まで単身赴任されていた旦那様が使っていたもので、今は大好きなお酒やおつまみ用となっている。
「パントリーもカーテンで隠しています。ロールスクリーンやカーテンは圧迫感がなく、普段は開けておけるのがいいですね」と微笑む。
既存利用したキッチンはややコンパクトだが、カップボードと吊戸棚、そしてパントリーを設けたので収納力は十分だとか。
まったく無駄のない、見事なスペース使い
二人暮らしになったのを機に、それぞれ仕事や趣味に集中できるよう個室を用意した。
奥様の部屋には大きな本棚とデスクを設け、旦那様の部屋は淡いグリーンを基調にしたシンプルな作りに。どちらの部屋にもマグネットボードを大きく使い、好きな物を存分に飾っている。
洋服はすべてウォークインクローゼットに収めた。
「ウォークインクローゼットの通路をできるだけ広く取るために、私の服を掛けるところは奥行き45cm、夫の服を掛けるところは奥行き55cmとギリギリに設計しています。また、ハンガーに服を掛けた状態の長さも測って、ハンガーパイプを2段にしました」と、数cmであっても無駄にすることなく攻めた奥様。
クローゼット手前の、ロールスクリーンで隠した棚にはバッグや防災グッズをしまい、クローゼットのトイレ側壁面の空間もスーツケースの収納スペースとして有効活用を考えた。
たっぷりと収納スペースを作れたうえ、服が一か所にまとまっているので洗濯物の片付けが楽になったとか。
洗面室は広々と。トイレには便利なひと工夫
水回りは洗面や入浴アイテム、化粧品、洗濯用品、そして掃除用具と物が多く、アイロンなど物を広げての作業も多い。だから作業台のある広いランドリールームを作りたかったという奥様。
入口側収納には掃除用具を。中には掃除機の充電器を置く棚やコンセントも備え、大小様々な掃除用具のすべてがコンパクトに収まっている。
バスルームの入口脇の棚にはシャンプーなど入浴アイテムが入ったカゴや、バスブーツなど、お風呂で使う物がスッキリと。そして物干しパイプを洗面室には2本、広いバスルームに3本渡している。
「浴室乾燥機を使うので、バスルームにはハンガーの幅に合わせて3本付けました。洗面室側の黒いアイアンバーは見た目の好みで付けましたが、濡れた物が多いので掛ける場所はいくらあっても便利ですね」と微笑む奥様。
旦那様は、ジェット水流でリラックスできるこだわりの浴槽を入れられてご満悦だ。
十分な収納と手すりを備えたトイレの上部には、明かり取り窓がはまっている。リビング側に回ると冷蔵庫の上にトイレの明かりが見える形だ。これがあることで、奥様が夜間にお手洗いに立つとき、使用状況がすぐにわかるとか。
「寒い思いをして廊下まで行かずに済むのが嬉しいですね」と、ちょっとの工夫の大きな効果にニッコリ。
たくさんの事例をもとに必要なことを取捨選択
「ここ数年、たくさんの事例を見て考えてきたので、自分たちの暮らしに何が必要で何が不要かをきちんと取捨選択できました」と話す奥様。
旦那様はそんな奥様を、
「クロスひとつとっても選択肢は無数にありますが、妻のこだわるところと割り切るところのバランスがブレなかったので、私は自分の部屋とバスルームのことだけ考えれば済みました」と、頼もしそうに見つめる。
すべての物を使う場所の近くに収納すると決め、入れる物の寸法を測って造作したり幅や高さを決めたりしたので、引っ越し後の片付けもスムーズだったとか。
「以前は100㎡以上の家に暮らしていたので、新居が狭く感じるかと思いましたが、スペースに無駄がないせいか、まったく狭く感じません」と満足そうな旦那様。
他社との比較検討はせずにインテリックス空間設計でリノベーションをおこなったが、
「プランナーさんと建築士さんと私たち。4人で相談しながら、うまく役割分担ができていたと思います。性格的な相性も良くて、インテリックス空間設計は私たちにとって適切な伴走者でした」と振り返った。